ミルクの湖

私を
ミルクの湖にひたしてちょうだい

甘い香りが広がって
あなたを振り向かせられるから

もし想いが叶わなくても
そのまままっ白に溶けていけるから

夕焼け

たっぷり笑って
たっぷり喋った帰り道

沈んでいく夕日に影を伸ばしながら
寂しくなる心の隙間が広がっていく

涼しい風を髪に顔に感じて
夕焼け色に染まっていく街を眺めていた

今日はもう二度と来ないけれど
明日は必ずやってくる

新しいことをしようと思うのは
寂しいからじゃなくて
前に進みたいから

風

風はうたう

君のそばで

風はうたう

僕の横で

愛をうたう

別の場所で

愛は消える

風は消える

飛躍

夏の空は言う
自由に羽ばたけと
夏の雲は言う
もっと遠くまで飛べと

見えないものがあるのは
近すぎるからだと
君はその青空を見て言った


苦悩を感じるのはいいことだ
まだまだ挑戦し続けられるから
簡単に門をくぐれてしまっては
誰の悲痛も共感できない

道

足早に歩みを進める
止まってしまうと恐いから
何かに背を向けるように走る
日が沈んでしまうと恐いから

逃げているのかも知れない
曖昧なものから
転んでも這い上がる力は持ち合わせていない

修正軌道ができるのは
その道を知っている者だけ
見よう見まねで得た経験は
知識とは言わない

並んでいるビル群には
顔なんてないのに
感じる視線は何なんだろう
この孤独感は

逃げたくても追い詰める
曖昧な結果が
ヒロインはヒーローにしか靡かない


決まっている人生を

軌道修正ができるのは
その道を知っている者だけ
見よう見まねで得た経験は
知識とは言わない

殻を破ろうと奮闘して
うまくいく者も決まっている
だったら逃げも隠れもしないで
走り続けたい


この目の前に
少しは道ができるから