岐路

子どもの頃見た夢は
大人になると靄がとれるけれど

背負ってきた荷物や
感じてきた善悪や
過ごしてきた思い出の途中で
分かれ道を迎える

たいせつなもの

私達はこうして立っていて
私達はこうして生きている
 
何気ないことが大切で
何気ないことが幸福(しあわせ)
 
 
あなたには地について歩ける２本の足がある
あなたには母の肌に触れられる２つの手がある
あなたにはしっかりとものを見られる瞳がある
あなたには声や歌が聞こえる耳がある
あなたには想いを伝えられる口がある
 
これは
当たり前に持っているものじゃない
これは
贈り物だ
 
 
)

∞㎞

 




確かなものをこの手にしたくて腕を伸ばした
 
僕の背が低すぎるせいか
君の存在が遠すぎるせいか
この手は空を仰ぐばかり
 
ああ　僕がもう少し大人だったら
 
背伸びするくらいじゃ届かない
名前を呼ぶくらいじゃ聞こえない
あとどれくらいだろう
この距離は
単位にすると∞㎞
 
遠くまで暗雲の海　曇り空は悲しくなる
 
たくさんの孤独を知った
僕が手を伸ばすには晴れた空の方がいい
この手は…
 
ああ僕がもう少し大人だったら
 
背伸びするくらいじゃ届かない
名前を呼ぶくらいじゃ聞こえない
あとどれくらいだろう
この距離は
単位にすると∞㎞

悲しみをのせて

順列をつけられた世の中に
嫌気が差したのだろうか
ただ無性に帰りたくなった

一体どの位置から見渡せば
この世界は広く見えるの


鏡に写る私と私
苛まれた心はまだ
悲しみを乗せたまま走り出す


直視できない貴方の冷たい目
この世界の終りのようだ


鏡に写る光と影
闇に消えるのはどうも
私自身のような気がするわ


帰る場所はどこにもないのに


鏡に写る私と私
苛まれた心はまだ
悲しみを乗せたまま走り出す

凝視

目を凝らしてよく見るんだ

君が求めているものは

君の心だけが知っている