電車

粛々と進んでいく
空は明るくなってゆく
また一日が始まる
あぁ　始まってゆくんだ


恩師の言葉にこんなものがあった
「毎日を楽しみなさい」と
それができたらこんなに苦労はしてないだろうなぁ


決心がついたら飛び乗って
この電車は夜まで止まらない
明日も明後日も僕が死んでも
走り続けていくんだ


少し疲れたら休んで
まだ行けるかと自分に問うてみる
ほらまた始まったぞ
あぁ　始まっていくんだ

親に言われた言葉を思い返してみる
「毎日が勉強なのよ」と
そんなことわかってるけど身についてないんだなぁ


決心して何とか飛び乗って
この電車の行く先を知らずに
明日も明後日も僕が死んでも
走ることはやめないんだ


駅と駅の間で考える
このまま行けば　その結末は…？
明日も明後日も僕が死んでも
電車は止まらないのに

三日月

置いてけぼりにされた風が強く鳴いて
木々の間をすり抜けていった


ざわざわと騒ぐ森も
夜になると沈黙を保つ

ここが静寂に包まれると
一際立つ三日月

美しい明るさの中に
恐ろしい艶がある

まるで貴女のようだ

不安

不安が胸を打ち砕こうとしている
恐れることはないはずなのに
誰もが経験することなのに
私は臆病だと感じてしまう

柔軟な頭と気力が欲しいな

ありきたりな言い訳を探してる
耳の奥で聞こえる不安の足音
ヒタヒタと近づいては離れ
繰り返すことでさらに煽ってくる

優しい言葉で安心させてよ

心の住人に聞いてみようか
本音を教えて
見透かさせて
自分で仕掛けた罠に引っかかるようじゃ
とうてい大人にはなれない

見えたサティスファクション
これからが本番
準備期間は決まっているさ
正々堂々立ち向かえ

春

君がいないことを
強く感じたのは
遅すぎた今日

君がいなくなって
強く感じたのは
感謝の気持ち

もう言う事はできないけれど

風にのせて
言の葉にのせて
君に届けばいいのにな


ありがとう
ありきたりな言葉だけど
何よりも君に伝えたい
君の顔を見て　君の耳に向けて
直接君に伝えたい
幸せでした　
ありがとう


君がいなくなって
強く感じたのは
優しい感情

春に吹くそよ風　君の香り

思い出すよ
感触やぬくもり
笑顔になるスパイス

ありがとう
ありきたりな言葉だけど
何より君に伝えたい
君の顔を見て　君の耳に向けて
直接君に伝えたい
幸せでした　
ありがとう

きみはいない

堪えていたものが溢れ出した
行き着く先はここではないと
誰かに教えてほしかった
もう君はいない

すれ違う毎日
メールも電話も笑顔も感情も
全ては一方通行だった

すれ違う愛情
心の扉をオープンにしていても
君側からは鍵をかけていた


声をかけても届かない
名前を呼んでも響かない
「愛してる」も「大好きだ」も
君の前では力を持たない

どこまでも遠い君との距離は
気づかなければ広がるだけだ
だれか教えてくれないか
もう　君はいないけど

あぁ

堪えていたものが溢れ出した
行き着く先はここではないと
だれかに教えてほしかった
もう君はいない

もう君はいない